セキセイインコを飼っています。娘の誕生日プレゼントとして2年前に我が家にお迎えしました。
家に帰って「ただいまー」と玄関のドアを開けると、「ピッ！」と返事をしてくれるのでとてもかわいいです。時々返事がありませんが、そんな時はどうやら寝ぼけているようです。
水浴びした後に、「ドライヤーしてちょうだい」と言わんばかりに（実際はもちろん言ってません）、私の肩に乗ってくるのもたまりません。ドライヤーをかけてあげると恍惚とした表情で幸せそうにしています。かさぶた、ささくれがあるとガジガジとかじります。とても迷惑ですが異物をとってあげようというインコなりの親切心なんだそうです。
そして、セキセイインコの何がすばらしいかと言うと、あの「匂い」です。
穀物のような（娘は「大豆の香り」と言います）、干したお布団のようななんとも言えない香りです。
子どもの時以来、かなり久しぶりにセキセイインコを飼ったのですが、「そうそうこの匂い！懐かしい！」と毎日クンクン嗅いで、「ピーちゃん、今日もいい匂いだね」と褒めてあげています。
「懐かしい匂い」と言えば、臭覚は五感の中で唯一、人間の感情や記憶などに関係する大脳辺縁系に直接つながっているため、視覚、聴覚などと比べて記憶と結びつきやすいのだそうです。実際、時々過去の記憶を呼び起こす匂いに出会うことがあります。
先日は駅の雑踏の中で、「あ、教頭先生の匂い！」と思いました。
たぶん、整髪料だと思うのですが、小学生時代、教頭先生が廊下を通られた際にいつも漂った甘いバニラエッセンスのような香りがしたのです。
年配で背の高い男性だったのですが、失礼ながらお顔は全く記憶にありません。
でも、その香りだけは強烈に覚えおり、楽しかった小学校の廊下の情景まで浮かびました。懐かしい匂いを嗅ぐと、脳が活性化してストレス発散になるという研究もあるそうです。なので、疲れた時は我が家のインコを愛でつつ、クンクン嗅いでリラックスしようと思います。
ちなみに、「インコの匂い」が好きだと言う人は世間にかなりいるようで、“インコの匂いの香水”“インコの匂いのアイス”といったものが販売されているらしいです。
お客さま相談部 牛島
