こどもの(いや、おとなになっても)本の思い出

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

先日、お勧めの本は何か?と後輩に尋ねられて、ふと考えて思いました。
たぶん、示唆に富む歴史書なんかを答えられれば格好がつくのでしょうが、おとなになっても本はそこそこ読んでいるのに、浮かぶ本浮かぶ本、みな児童書や絵本なのです。

出版社の売り上げデータを取り纏めたトーハン「ミリオンぶっく2011年版」によると、累計販売がいわゆるミリオンセラー(95万部程度以上)になっている絵本は115あるそうです。
そのうち自分がタイトルだけ見て、あーあれあれ、と思い出せたのは、がんばって数えてみましたが、61冊でした。半分強。まだまだ行けそうと見るべきか。

トーハンさんの広報部に問い合わせてみたら、強い本、例えば「ぐりとぐら」や「はらぺこあおむし」などは、発売から時を経ても、毎年結構なスピードで積み重なっていき、現在500万部近いのだそう。反面、15位以下、累積200万部くらい以下の本は、時間をかけてじわじわ売れ続けてランクインしているということです。どちらにしても絵本はロングセラー強しです。

でも、リストを眺めると、同僚がブログに書いた、おとなも繰り返し読むような「モモ」や「星の王子さま」はどちらもベストセラーであるにもかかわらず載っていない。
これも問い合わせると、一般的にも児童書と絵本は明確な区分けがなく、出版社毎の回答しだいで絵本ランキングに入れているか否かの差なのだそうです。
どうやら「エルマーの冒険」や「いやいやえん」は絵本には分類されていないらしい。

ところで、絵本はもちろんですが、字が多い児童書でも、挿絵は大変重要です。
挿絵が忘れられないのはなんといっても、ケストナーの作品を多く手がけたウォルター・トリヤーです。そもそも”物語”は限られた文字と少しの絵から想像が広がるところが面白いのであって、「点子ちゃんとアントン」が、あれ以外の絵であったらと思うと、ぞっとしません。

ブログを書くにあたって、好きだったけど手元になくなったこどもの頃の本を思い出して探しに行きましたが、どぎつくて安っぽい絵の新版が出ていてがっかりしました。
かろうじて旧版の在庫が残っていたので助かりましたが、あれでは、こどもに読んであげても、良さが伝わらないのではと勝手に心配になります。
そういえば、装丁が新しくなって、もっと素敵になっている本というのはあまり記憶にありません。

いい本は、ぜひ挿絵も含めて。

企画部の川越でした。

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