新商品販売プロジェクトの様子

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

寒さが本格的になってきましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

ライフネット生命保険は、10月2日に約二年半ぶりとなる新商品「じぶんへの保険プラス(がん・先進医療保障付き)」を販売開始しました。
私もシステム部として商品の発売に関わったので、今回は主にシステム開発の側面から新商品販売プロジェクトの様子についてご紹介したいと思います。

ライフネットの商品開発を、大まかに書くと以下のような流れになります。

1.商品開発部を中心に新商品の根幹となる商品概要を作成する
2.それを各部署の担当者と一緒に議論し、細部を詰めてゆく
3.商品設計が固まったら、金融庁の商品販売の認可を取得する
4.新商品を販売する基盤となるシステムを設計・構築する
5.販売、コンタクトセンター、保険事務オペレーション等社内の体制を準備する
6.システムリリース作業を行い、販売開始

システム部の主な出番は4からなのですが、システムでの実現可能性や、既存システムに与えるインパクトは新商品販売プロジェクトの大切なファクターになるので、今回は2から関わることになりました。

システム面からみた新商品発売プロジェクトの特徴は、何といってもその影響範囲の広さ。
ライフネット生命はネット生保ですので、お客さまにご覧いただく申し込み画面や、お届けする保険証券などの帳票類はすべてシステム化されています。
オペレーションやコンタクトセンターで利用するものも含めると何百もの画面や機能の1つ1つを入念にチェックせねばなりません。
加えて、商品販売の認可が下りるまでは必要なシステム要件は常に変化しますから、その度ごとに何度もチェックしながら、システム開発に必要な要件(システムで実現したいことや大まかなデザイン)を洗い出していきます。

システム要件がある程度まとまったら次は設計・開発。
設計・開発で主な作業にプログラミング修正があります。
プログラミング修正というと一般の方にはイメージがわきにくいですが、例えるなら、何千ページもの小説に対して、間に新しくこんな章を作る、全体的に登場人物を3人増やす、時には悪役をヒーローに変える、といういうような作業です。
もちろんストーリーに矛盾が無いよう、全体の読後感は損なわぬように・・・。

そして、テスト。
日常のシステム動作で発生する可能性が高いものから、稀なものまで、考えうる限りのテストケースを実行し、バグ検出&プログラム修正を繰り返しながらシステム品質を高めてゆきます。
例えるならば、皆さんが会社や学校へ行く道順をすべて洗い出して、その道路が整備されているか、危険なものが落ちていないか、晴れの日も雨の日も、自転車でも大丈夫か・・・と確認するような作業です。(もちろんご想像のとおり、単純に算出すると実行しきれないケース数になるので、東京から大阪に行くために北海道を経由するような、無茶なケースは除きます)

最後はシステムリリース作業。
ライフネット生命のシステムは基本的に24時間365日休まず動いているので、今回のような大きな変更は、お客さまへ事前にお知らせしながら、丸1日サービスを止めて行われます。
サービス停止が1日ですまなくなるような最悪のケースも想定しつつ、事前に手順を入念に確認して臨むのですが、全ての作業にミスは許されないため、緊張の連続です。
システム部員もこういった日は24時間体制を維持し、主要メンバーは近隣のホテルと会社を往復することになります。

もちろんサービスを切り替えた後もシステム部の仕事は終わりではなく、今日に至るまでシステムが安定して稼働しているのは白鳥の水かきと同じく、運用保守チームががっちりシステムを守っていてくれてこそです。

こうして、無事に新商品発売となったわけですが、特に嬉しかったのは、苦労して作り上げたシステムを夜中にリリースした直後、まるでサービス再開を待っていてもらえたかのようなタイミングでお客さまから早速新商品のお申し込みを頂けたことです。
恥ずかしながら自分の仕事に対する反応が社会からここまでダイレクトに返ってきたのは初体験だったので、リリースからしばらくは、動作状況チェックとともに申し込み件数も確認していました。

社会人も十数年目になり、「何のためにはたらくのか?」という意識が少しずつ曖昧になっていたところを、ああ、そういえば自分はこういう仕事がしたかったんだなあ、と原点に立ち戻らせてくれたプロジェクトでもありました。
これからも、初心を忘れずに日々過ごしていこうと思います。

システム部 清水

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