新契約価値

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

先日(5/18)、2011年度末のエンベディッド・バリュー(以下、EV)を開示しました。
以前にこの社員ブログでもEVについて書いたことがありますが、「新契約価値」はその重要な要素の一つで、その年度に新たに獲得した契約(新契約)が、会社のEVにどのような影響をもたらしたかを表す数値です。

単純化してしまえば、その年の新契約について、契約獲得から最終的にすべての契約が満了や解約などにより消滅するまでの全期間にわたって生じる利益(と損失)の合計ということができます。

ここでいう利益とは、保険料収入、運用収益や保険金等の支払いだけでなく、会社の経費を契約ごとに割り振った金額や税金なども含まれます。
こうして割り振られる経費は、大きく二つに分けられます。
その契約を獲得するために使った経費と、その契約を将来にわたって維持・管理するための費用です。
前者には、広告宣伝費などのマーケティング・コストや、営業職員がいる会社ならその人たちの給与なども含まれます。
また後者は、保険料を収納するための費用や保険金等の支払いのための経費の他、会社の運営のための費用が割り振られています。

したがって、事業効率を上げることにより、割り振られる経費が減少すれば、新契約価値が増加することになります。
(もちろんEV自体の増加にもつながります。)
これは、保有契約の増加により契約1件あたりの固定費用の割り振りが減ることによっても同様の効果が得られます。

ここでは単純化して説明しましたが、将来生じる利益の合計を取るにあたっては、
・将来生じると見込まれる利益については、その商品の特性や期間に応じて割引が行われる。
・将来の利益の不確定さ(リスク)に応じて、そのリスクが反映される
・将来のリスクに備えるために必要な資本を維持するための費用が控除される
といった調整が行われます。
詳しくは開示資料をご覧ください。

数理部 岸本


  • このエントリーをはてなブックマークに追加する
  • Twitterでつぶやく

ページの先頭へ戻る