見沼田んぼウォーキング

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ライフネット生命 スタッフ

法務の片田です。
先日、地元さいたま市で行われた、「見沼田んぼウォーキング」というイベントに参加してきました。見沼代用水沿いに田畑の中を12kmほど歩いてみようという催しです。
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私は結婚した5年前からさいたま市に住んでいるのですが、「昼間は都内で働き、夜だけ埼玉に寝に帰る」という典型的な“埼玉都民”です。住まいがマンションということもあって、地域の活動に参加したことが無く、地元の行事や歴史のことを全く知りません。でも、さすがに5年も住んでいると、町に愛着が湧いてきて、この町のことをもっと知りたくなってきたのです。

当日は気持ちの良い秋晴れで、絶好のウォーキング日和。水を片手に駅をスタート!駅を出て5分も歩かないうちに、右手には用水路、左手には畑、という景色が広がります。沿道には、小さな頃に「ひっつき虫」と呼んでいたオナモミや、風になびくススキなど、久しぶりに見る懐かしい植物がいっぱいです。コースの中には、田んぼの畦道など舗装されていない道もあり、草や砂利を踏みしめて歩く感触も新鮮でした。

しばらく歩くと、随所に、神社・公園や古民家園など、歴史を学べる立ち寄りポイントがあり、スタンプを押してもらえます。一番記憶に残ったのは、見沼通船堀です。見沼通船堀は、見沼代用水と芝川をつなぐ運河で、江戸時代中期の享保16年(1731年)に開通した日本最古の「閘門(こうもん)式運河」です。閘門というのは、水位の差の激しいところに水門を造って、それで水位を調節することにより、船が通れるようにする施設のことです。見沼代用水と芝川は、距離にすると数100メートルしか離れていませんが、水位が3メートルほど違うため、この閘門式運河が必要だったのです。同じ閘門式で有名なパナマ運河は1914年の完成なので、見沼通船堀はパナマ運河よりも183年も前にできていたことになります。規模の違いこそあれ、すばらしい技術力ですね。

さいたま市は都心からの距離が近いこともあり、住宅等が整備され、どんどん都市化されていますが、この見沼一帯は、1965年に埼玉県が治水目的で制定した「見沼三原則」により、農地転用が制限されています。その結果として、首都圏最大級の緑地が保存されてきたのです。後継者不足などの問題で、このまま農地として守っていくのは難しそうですが、公園等に姿を変え、今後も緑地は残していく方針だそうです。

12kmの道のりは、日頃運動不足の私にはちょうどいい距離で、心地いい疲れとともに、自分の住む町について知るいい機会になりました。見沼代用水沿いには、ずっと桜の木が植わっているので、また桜の花の季節に訪れてみたいと思っています。

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