伊藤です。
お休みをいただいて、残暑がきびしい京都に出かけてきました。学生時代を過ごしたり、夏の終わりに結婚式を挙げたりした思い出の場所です。
春や秋の京都もいいですが、観光客が比較的少ない夏もなかなか。
涼しげな和菓子を味わったり、割烹店のカウンター越しに、店の大将が鱧の骨に包丁を入れるのを見ながら味わうなど、暑い京都を満喫した休日でした。
帰路につく夕方、時間があったので鴨川沿いにある、式を挙げたお店に寄ってみようということになりました。
昭和初期に建てられた料亭を、鴨川を望む川床を売りにしてダイニング、ウェディング施設としてリノベーションしたお店です。
ところが、その場所に行ってみてビックリ!
引き続き式場として営業しているようでしたが、お店の名前が変わっていました。
あとから調べると、建物の耐震強度に問題があり、補強工事をめぐって貸主と式場の運営会社との間で訴訟にまで発展していたそうです。
その結果、新しい運営会社が営業を引き継いで、現在に至っているとのことでした。
建物はそのままでも、なんだか思い出が薄れてしまった気がします。
単なる消費財を売るのとは違って、長くお客さまと接するサービスを提供するものとして、そのような配慮も忘れてはいけないなと感じました。
伊藤嘉英