窓の外の網戸に、カマキリがいた。
7cm位の大きさで結構大きい。間近で見たのは久しぶりだ。
いつも通りの草色グリーン。逆三角形の顔から触覚がピーンと2本伸びている。
よく見ると、片方のカマが短い。
じっとこっちを見ている。
こっちが見つけたのだが、なぜかこちらが見つかってしまった感じがする。
しばらくしても全く動かずただこちらをじっと見ている。
丁度その時私は仕事に行く直前だった。
「仕事？」
「そうです。」
「もう行くの？」
「行きます」
「まだ行かないの？」
「もう行きますよ」
「早く行きなよ」
「行くよ」
「まだ行かないの？」
「これ吸い終わったら行く」
「早く行きなよ」
「分かってる」
「行く？」
「行く」
「行けって」
「はい」
カマキリとの朝礼が終わったところで、今日も元気に出発です。
こんな心の中の会話が聞こえてきた今日は、何かいいことある気がする。
コンタクトセンター 西村
