さらば北斗星

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

上野~札幌間を走る寝台特急「北斗星」の運行が、この夏終わりました。

ずいぶん前から運行終了することはわかっていたので、昨秋、北斗星に乗って北海道に行きました。というのも、夫が鉄道好きだからです。

上野駅で北斗星に乗り込む時点で、早くも夫のテンションはMAXに。先頭車両の写真を撮るために、ホームを行ったり来たり。出発前の列車に乗り込んだ夫をホームから私が撮影し、その逆もやり、出発後も列車内のあちこちを撮影。落ち着きというものが全くありません。

そんな彼を、変な人だなと思って見ていましたが、ふと周りを見ると、乗客の約9割はほぼ夫と同じ挙動です。むしろここでは私が部外者・・・。世の中にこんなに鉄道を愛する人たちがいるとは・・・。

結局、彼らは一晩中、深夜の車両交換作業をホームにわざわざ降りて見たり(ファン的にはこれは必見らしい)、青函トンネルに入った!とか、出た!とかで感慨にふけったりしていたようです。

同じ車両には、鉄道ファンらしきおじさまグループがいたのですが、非常に楽しそうで、まるで男子校の昼休みのようなはしゃぎっぷりでした(男子校の昼休み、見たことありませんが、イメージとして)。
でも、そりゃそうですよね、旅の行き先だけが目的ではなく、その移動中までも大イベントなのですから。なんて一石二鳥なのでしょう。移動時間はただの苦行でしかない私には、うらやましい限りです。

札幌駅に到着すると、ホームに降りた彼らは一斉に先頭車両めがけて走りだします。先頭車両は、途中でディーゼル機関車に交換されているので、上野駅で見たものとは違うものでした。それをものすごい数の男たちが激写。子どもも、おじいさんも。サラリーマン風のおじさんも、ハードロッカー風のお兄さんも。

数分間の撮影タイムの後、北斗星は、「みんな満足しましたね?もう行きますよ」的な感じで、ピーと汽笛を鳴らしながら、悠然と去っていきました。

ホームに残された男たちは寂しそうで、でも満足そうで、やっぱり私にはちょっとうらやましく思えるのでした。
こんなにたくさんの人に愛されてよかったね。さらば北斗星。
9月三宅さん.jpg
お申し込みサポート部 三宅

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