雨に濡れても

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

今更言うまでもないことですが、屋外のイベントに天候のリスクは付き物で、(人数に比して)運動部の多いライフネットでも連休前や週末になると天気を気にし始め、誰が雨男で晴れ女だという会話がそこここから聞こえてきます。

自分はというと、運動という運動はしませんし、普段の生活では、予報はがっちり雨なのに行き帰りだけは傘要らずだったりすることも多く、比較的晴れ男なんじゃないかと密かに思っています。
(雨で多少濡れることに抵抗があまりないということもありますが。)

雨に濡れるのは多くの人にとって不快であり、真夏日の続いている中であっても、ゴルフのある休日に雨が降ってほしいという人はあまりいないと思いますが、振り返ってみると、雨のもつ浄化作用、儀式性みたいなものが神秘的な演出効果を与えていたように見えることもしばしばあるのではないか思います。

自分自身がそんな体験をしたのは、この前の、元ビートルズのジョン・レノンさん、ちょうど70歳の誕生日、ジョン・レノンとは微塵も関係なさそうな人が率いるバンドのコンサートでありました。

屋外の会場であったため、前日に同僚から雨が降ると知らされたときは少々がっかりもしましたが、どうせ見に行くのならそれすらも楽しんでしまおうという開き直りもありました。

コンビニでレインコートを買って、外で開場を待っている間にも雨はどんどん強くなり、入場して開演を待っている間も雨は一向にやむ気配がなく、演奏が始まった頃には既に靴下まで目いっぱいにびしょ濡れであるのが分かりました。

これが真夏日ならともかく、もうだいぶ秋めいてきた時期の夜ですから、雨合羽の装備は足元以外の服が濡れることこそ防いでくれますが、雨は確実に体温を奪っていきます。
座っていられないどころか、ぴょんぴょん飛び跳ねて踊っていない方が危険なのです。
実際、2,000人近くのレインコートを着た聴衆がビートに合わせて身体を揺らしている図は傍から見たらおそらく異様な光景に映ったかもしれませんが、空の黒さからは、雨が周りから人を遠ざけ、あたかもそこには自分たちしかいないような錯覚さえ覚えました。

更に言えば、中盤の盛り上がり時には、雨の激しさもピークを迎え、そしてクライマックスではいつの間にか雨が上がっているという、もしや彼らは天候すら操っているのではないかとさえ思える、もちろん妄想ですが、実はこのライブが3年間の活動休止を経ての復活祭のようなものであったこともあり、ファンの間では後々まで語り継がれそうな、ひいき目で見たら奇跡的なコンサートでした。

単に、「イベント時に雨が降った」というありがちなできごとでも、いくつかの条件が加わると、どこか特別なものに思えてしまうから不思議です。
きっと「雨」という自然現象が、過去の統計と技術の進歩から確率的な予報なら出せるとはいえ、それでも人間の力ではどうにもならないものであるからなのでしょう。

以上、音楽と雨のもつ儀式性についての体験レポートを 数理部 片切 嘉 がお送りいたしました。

P.S.
終演後は気持ちだけ余韻に浸りながらも迅速な撤退等、アフターケアが功を奏してなんと風邪を引きませんでした。
皆様も、季節の変わり目で体調を崩しやすいので、どうぞご自愛くださいませ。

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