ミケルソンの涙

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

我が社にはゴルフ同好会があり、3ヶ月に一度、ゴルフコンペを開催しています。思い通りにならないボールに一喜一憂しながら、ワイワイガヤガヤと、楽しんでいます。

ゴルフの楽しさにはまってから、プロの試合も見るようになりました。もっとも感動を与えてくれたシーンは、今年の4月に開催されたマスターズで優勝したフィル・ミケルソン選手が奥さまと抱き合った時に流した一粒の大きな涙でした。世界中の人に感動を与えた愛の涙でした。思わずもらい泣きをしてしまいました。

あまりゴルフにご興味のない方に、解説しますと。
マスターズゴルフトーナメントは、ゴルフの最高峰と言われる世界4大大会の一つです。その年の最初のオープントーナメントで、4月にアメリカで開催されます。今年は、石川遼選手、池田勇太選手が参加したことや、不倫問題で長く欠場していたタイガーウッズ選手の復帰第一戦となったことでも、大きな話題となりました。

その大会で優勝したのが、フィル・ミケルソン選手です。スイングを一目見て二つの大きな特徴に気がつきます。一つはレフティ(左打ち)です。右利きだったのに、父親のスイングを向かい合って真似しているうちにレフティになったそうです。石川遼選手と同じように、真面目で素直で家族思いの性格が読み取れます。これでマスターズ通算3勝となりました。世界最高のレフティと言われています。

二つ目は帽子に縫いこまれたピンクリボンの刺繍です。これは、乳がんの撲滅と検診の早期受診を啓蒙、推進するために行われる世界規模のキャンペーンのシンボルマークです。奥さまとお母さまが昨年相次いで乳がんと診断され、現在、闘病中なのです。昨年は、奥さまとお母さまの看病のために、大きな大会(全英)も欠場、成績も不振でした。今年のマスターズには、心中期するものがあったと思います。

最終日の最終ホールには、選手の家族が待ち構えているものですが、療養中の奥さまはテレビ観戦、子どもたちが最終ホールで待つことになっていたそうです。しかし、夫の戦いを見ていてジッとしておられず、医師の指示に反して、最終ホールに奥さまは現われました。

優勝したフィル・ミケルソンは、居るはずのない奥さまの姿に驚いたはずです。

まっすぐ家族のもとにいき、奥さまをそっとハグしました。きっと、フィル・ミケルソンは、優勝した瞬間を見せることができて、本当にうれしかったのでしょうね。奥さまは、自分の病気のせいでゴルフに集中できない、結果の出せない夫に申し訳ない気持ちでいっぱいだったに違いありません。優勝争いをしている夫の姿に感謝と喜びを伝えたかったのですね。そのお互いの気持ちが最高の結果をもたらしたのでしょう。

思いやる気持ちの素晴らしさを感じたシーンでした。本当に感動しました。
100512.JPG

お客さまサービス部 谷


  • このエントリーをはてなブックマークに追加する
  • Twitterでつぶやく

ページの先頭へ戻る