まっくらな中での対話

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

こんにちは。加納です。

先日、日常生活のさまざまな環境を織り込んだまっくらな空間を、聴覚や触覚など視覚以外の感覚を使って体験する、ワークショップ形式の展覧会「ダイアログ・イン・ザ・ダークライフネット生命保険サイトの外へ移動します(新しいウィンドウが開きます)」に参加してきました。
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(以下ダイアログ・イン・ザ・ダークHPより)
ダイアログ・イン・ザ・ダークは、まっくらやみのエンターテイメントです。
参加者は完全に光を遮断した空間の中へ、何人かとグループを組んで入り、暗闇のエキスパートであるアテンド(視覚障害者)のサポートのもと、中を探検し、様々なシーンを体験します。その過程で視覚以外の様々な感覚の可能性と心地よさに気づき、そしてコミュニケーションの大切さ、人のあたたかさを思い出します。

世界25か国・約100都市で開催され、2009年現在で600万人以上が体験したこのイベントは、1989年にドイツで、哲学博士アンドレアス・ハイネッケの発案によって生まれました。1999年以降はボランティアの手によって日本でも毎年開催され、約3万6千人が体験しています。
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毎年参加したいと思いつつも、タイミングを逃し続けていたのですが、私の知らぬところで妻も興味をもっており、すでに予約をとっていたことで今回参加することができました。

まっくらな完全な闇。通常ではなかなか体験できない場所。
本当に目の前一センチ前に手をかざしても全然見えない世界を体験しました。

いまさらながら視覚に頼って生活していることを実感し、またそれが無くなった時の不思議な感覚。アテンド(視覚障害者)の案内、参加メンバー同士の声の掛け合いにより少しずつ前に進みながら、家屋を散策したり、バーに立ち寄りビールを飲んだり(もちろん終始完全な闇の中で)と本当の闇が浸透し、視覚障害者の方に案内してもらいながら進んでいくと、普段は何もないから見通せる空気がなにか液体的に感じられてくるといった言葉にできない不思議な感覚を体感しました。

ワークショップでは、目以外の「耳や鼻や手や舌」などをつかって空気や気配を感じることとなります。足元を手探り「これは落ち葉だ」とわかったとき、私は目の裏でその姿を描いていました。ビールを味わった時も色や形を想像し、「あんな感じ」と自然に考えました。アテンドしてくれた小柄なかわいらしいおねえさんは、後の会話の中で生まれつき盲目であることを教えてくれました。そのおねえさんがモノをとらえる感覚、その方法は私にはわかりませんが、おねえさんは、光のありなしに関わらず、簡単にスタスタと軽快に歩いていたのでした。
このワークショップは単に視覚障害者の疑似体験といったものではなく、お互いが持っているものやお互いの違いに敬意を示し認め合うということ、そして改めて気づかされる体験となりました。今まで経験したことのない世界に自らが触れ、自らが新しい意識をもつこと。想像以上になかなか深いイベントでした。

真っ暗空間を出た後は、何だか自分の感覚全てがリセットされたようなあの衝撃はものすごいもので、これは体験していただかないと本当にはわからないかもしれません。

もし興味をもたれた方がおられましたら、こちらご覧ください。
ダイアログ・イン・ザ・ダーク公式サイトライフネット生命保険サイトの外へ移動します(新しいウィンドウが開きます)

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