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デグチがWatch 生命保険業界のオピニオンリーダー・出口治明が、生保について鋭くやさしく語ります!

出口の真っ正直インタビュー 小野田 隆雄 編

投稿者:
出口治明

真っ正直インタビューの第1回目は、「ゆれる、まなざし」「春なのにコスモスみたい」(以上、資生堂)「恋は、遠い日の花火ではない。」(サントリー)といった、日本の広告史に残る名コピーを生み出した方であり、当社の社名を考案して下さった小野田 隆雄氏に、出口が社名誕生秘話や、ライフネット生命への想いについてお話をうかがった。

ライフネット生命の「生命を救いあげる綱」というイメージが浮かんできました。コピーライター 小野田 隆雄

出口 : 今回、私たちの社名を「ライフネット生命」と名付けていただいたわけですが、これはどういう経緯でお作りいただいたのでしょうか。

小野田 : きっかけは、とても単純なんです。もともとライフネット生命が「ネットライフ企画」という準備会社でいらして、出口さんから「こんど新しく生命保険会社を作るんだけれど」とご相談いただいて、家に帰ってから「ネットライフ」っていう言葉をじっと眺めていたんですね。

そしたら、この言葉自体とてもいい言葉なんじゃないかと思えてきたわけです。つまり「生命の網」ですよね。「網=セーフティーネット」と「生命」という言葉が並んでいて、この「ネット」という言葉はインターネットのネットの意味もあるのでしょうけれど、最初は「ネットライフ」のままでいいんじゃないかと思ったんですね。

でも、もっと見ているうちに「ネット」っていう音が「エ」と「オ」になっているわけですね。一般的に、日本語は「あ行」から始まる音のほうが強くなり、言いやすいということがあるんです。だから、ひっくり返してみたほうがいいと思ったんですね。ひっくり返すと、母音が「ライフ」の「あ」と「い」と「う」になっていて言いやすい。欧文だとネットライフのほうが音が弾けていいのかもしれませんが、日本語だと「ライフネットの方が落ち付きが出て、覚えやすいかな・・・」と思って、これかなと思いました。

ヒントは頂いた「ネットライフ」の中にあったわけですね。
あと、「ライフネット」と言ったほうが、WEBのネットワークを何となくイメージできるような気がしたんですね。「生命を救いあげる網」が広がっている様子ですね。

- 生命保険が分かりにくくなっている -

出口 : 「生命を救いあげる網」という表現はいい言葉ですね。

小野田 : 出口さんが書かれた「生命保険入門」を読んでいたのがすごくよかったんだと思うんです。あれを読んで、僕は生命保険というものが、そもそも何だったのかが分かりました。日本の生命保険が誕生した明治時代から徐々にデフォルメされてしまった結果として、非常にわかりにくいものになっていて、非常に保険料が高いものになっていること。

なぜ高いのか、なぜわかりにくいのか、なぜ愛情の押し売りになるのか、この3つが、あの本を読んでかなり明確になったんですね。だからあの本を読んだことで、ライフネットの「生命を救いあげる網」というイメージが浮かんできました。

小野田氏と出口
出口 : ありがとうございます。それから社名のほかにも、私たちの会社の理念を「マニフェスト」というネーミングでまとめて頂いたのですが、マニフェストというのは普通は選挙などに使うものですが、これをまとめようとお考えいただいた経緯も教えて下さい。

- そして、マニフェストが生まれた -

小野田 : 最初お会いした時に、出口さんが生命保険会社を作るにあたっての心構えみたいなものをお書きになった小冊子を頂きましたよね。あれを読んでいて、感じたのは、ここでライフネット生命がやろうとしていることは、完全に「生命保険の構造改革」だと思ったわけです。

だとしたら、今までの構造はどういう構造であって、その構造を私たちはどのように変えたいかということを明確にすることが大事だと。僕だけじゃなくて、日本人の大多数が、生命保険のプロの人たち以外は生命保険のことをわからないと思ったわけです。これがちゃんとわかるように、新しい生命保険会社の論理と倫理を明確にすべきだろうと。明確にするのも解説調に書くのではなく、これをやろうとしている意志を感じさせる形でまとめないと説得力がないと考えて、たまたまマニフェストという言葉があったので、この言葉を使おうと思ったのですね。

出口 : 当社の理念を「マニフェスト」という分かりやすい形にまとめて頂いたので、私たちの会社ではこれを行動指針と位置付けてやっていこうと思っています。これからいよいよ、船出をする(注:インタビューは2008/5/8に行われた)わけですが、たとえば、一市民として私たちの会社に注文をつけていただくとか、例えばこうあってほしい、というのがあればお聞かせ願いたいと思うのですが。

- ライフネット生命への想い -

小野田 : 今までの生命保険会社には、非常に大きな人件費をかけたセールスレディーや販売軍団がいましたよね。あの人たちのとても大きな役割として、フェース・トゥ・フェースでお客さまと会い、生命保険のことを話すと同時に、生活のこととか要するに、ヒューマン・コミュニケーションを彼女(彼ら)達はやっていたと思うんです。

これが、ネットでの営業活動がベースになった時、そういうスキンシップ型のコミュニケーションをどこでとっていくのか。ネットによるコミュニケーションにおいて、どうやってライフネット生命の温かさや、体温を伝えていくのかというのが気になりますね。

ライフネット生命体温を如何にお客様に伝えていくかが重要ですね。 出口 治明
出口 : 体温の伝え方ですね。

小野田 : スタッフの方の対応の仕方の問題ですね。マニュアルは必要だと思うのですが、マニュアルだと伝えきれないものがあるはずなんですよ。インターネットだと、コミュニケーションの取り方が非常に明快でわかりやすいいだけに、下手をすると非常に事務的な対応で終わっちゃうから、それだとお客様に寂しさみたいなものが残ってしまうかもしれません。

それと、僕らがちょうど端境期の年代なんですが、今はネット主体の時代になっているわけですね。だけどマスコミも、広告もみな、情報化時代の到来を言っているわけですが、今だにネットを一切使わない人間とか、PCを持っていない人間とか、生活レベルとは別の次元で、日本全国には大勢いるはずなんですね。

その人たちもお客さまなわけで、そういう人たちとのコミュニケーションをどうやってとっていくのかということですね。そこに取り残されたと思う人がいるわけですね。大企業なんか、強制的にインターネットを覚えさせられて、使えなかったら仕事がない、ということもありますよね。

もともと、コンピュータがなんで生まれたかというと、軍の技術として生まれた、情報伝達の方法論なんです。情報ルートというのは、手紙も、しゃべるのも、ファクスもそうだし、ネットはその一つとしてある優秀なツールだけど、位置づけとしてはあくまでも情報交換のツールである、というように考えないと、ネットを使えないお客さまってめんどくさいわね、ということがここ何年か続くんじゃないかと。ネットの長所の裏側にある最大の短所も考えていかなければいけないなと思いますね。

- ネット時代のコミュニケーションとは? -

出口 : 長所と短所は表裏一体ですよね。一番気になるところですね。僕も思うのですが、インターネットは便利だし、情報の非対称性を防ぐというすぐれた利点を持っていますが、インターネットの性能は高まっていくものの、人間はずっと指で情報を入力していて、進歩がないですね。それが象徴的だと思うのですが、機械にできることと、それを使う人間には、かなり大きな断絶があるように僕自身感じているんですね。

そうすると、インターネットは、ものすごく便利で社会をよくするツールで、いろんな改革を行うけれど、それはあくまでも手段であると。だから、メールで仕事をしていると、効率優先になるから、用件だけになってしまって、どんどん文章が短くなると。僕も「了解です。」と入れて、ポンと送信してしまう事があるのですが。それも確かに業務の合理化ということで必要なのですが、人間と人間のコミュニケーションには、もう一回言葉を取り戻そうと、東京外語大学の和田 忠彦先生などはずっとおっしゃってます。

話さなくなると人間の声の持つ艶とか響きもやっぱり、失われていく。人間の声というものが衰えていくと。もう一度、自分の声で、自分の言葉で話すということをキチンと取り戻さないと、人間のコミュニケーションが手段であるコンピュータとかメールに追い越されていって、それはおかしい世界になるんじゃないかと思います。特に我々ネットでビジネスをする人間にとっては、そういうことを忘れてはいけないということは非常に大事なことだと自戒しています。

- 顔が見えないネットビジネスだからこそ、顔の見えるコミュニケーションを -

小野田 : 従来のビジネスの方法論でかかってしまった費用を節約したいとか、スキルアップはするけれど、従来あったヒューマンリレーションとか、スキンシップとかそういう温かいコミュニケーションというものを失ってしまったら、意味がないわけですよね。そこのところが一番、大事だと思う。これから御社が動いていくときに、それに社員も増えていくことになると、結構、ネットに寄り掛かる人も出てくると思うのですよ。

出口 : 「ライフネット生命」という小野田さんに作っていただいた名前が生命を救うものであれば、生命というのは温かい体温のあるものなので、体温をいかにお客さまにそのままの温もりでお伝えすることができるか、が大きな課題ですね。

インターネットビジネスでは顔が見えないので、人格がより問われますね。人間社会がネットだけで成り立っていない以上、私たちの会社はインターネットとリアルな世界をどういう風に結びつけて、お客さまに私たちの体温を伝えていくかということを、小野田さんからいただいた課題としてこれから一所懸命取り組んでいきたいと思いますので、引き続きどうか見守ってください。

小野田 : がんばってください。
小野田氏と出口
インタビュー収録日:2008/5/8 当社会議室にて

小野田 隆雄氏のプロフィール:
コピーライター

  • 1942年栃木県生まれ。1966年東京都立大学人文学部卒業。資生堂を経て、83年コピーライター事務所UP設立。エフクリエイション株式会社コピーライター&クリエイティブディレクター。
  • TCCクラブ賞、TCC特別賞、朝日広告賞、読売新聞 読者が選ぶ広告賞、フジ・サンケイ広告賞グランプリ、ACC賞、ACC話題賞、電通賞、中吊り広告大賞など受賞多数。
  • 資生堂をはじめ、さまざまな企業のコピー作成、クリエイティブディレクションを行う。著書に「風に向かって咲く花 」(求龍堂)、「MONAURAL  モノラル 遠い記憶 黒井健画集(偕成社)」がある。
  • また最近の著書として、世界的に注目されている高級食材・伝統的バルサミコ酢をとりあげた日本で唯一の書籍「IL BALSAMICO イル バルサミコ(求龍堂)」がある。
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