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デグチがWatch 生命保険業界のオピニオンリーダー・出口治明が、生保について鋭くやさしく語ります!

【特別企画】 華寿子のWin-Win対談― 矢野貴久子さんをお迎えして

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

ライフネット生命の女性取締役であり、散歩やオイシイものが大好きな中田華寿子の対談特別企画です。不定期ポストになりますが、お楽しみください。

今回のゲストは、知的好奇心が旺盛な女性のためのウェブサイト「cafeglobe.com」の社長、矢野貴久子さんです。常に走り続けるパワフルかつチャーミングな矢野さんの“情熱とロジックのバランス”が絶妙なcafeglobe.com立ち上げ秘話とこれからについて、うかがいしました。

「1999年8月に投げたメールからすべてが動き出しました(矢野)」

中田(以下、中): cafeglobe.com、いつも拝見しています。当社の社長秘書もファンだそうで、「SELECT Cafe」のオリジナルバッグが欲しかったのに、すぐ売り切れてしまった!と言っていました。

矢野(以下、矢): わぁ、本当にうれしいです。cafeglobe.comの姉妹サイトになるのですが「SELECT Cafe」では、働く女性の目線で使えるオリジナルアイテムを開発して販売しています。おかげさまで愛用してくださる方も多く、売り切れてしまうときもあって、ごめんなさい・・・!

中: cafeglobe.comは使いやすいUIでありながら、コンテンツは雑誌的というか人肌感がありますよね。矢野さんご自身がやはり編集のお仕事をされていたからでしょうか。

矢: cafeglobe.comは立ち上げからずっと雑誌のように編集をとても大事にしたやり方でやってきました。立ち上げ当初にユーザーさんから「昔のCREAを見ているようだ」というお声をいただいたくらい、ネットでありながら雑誌的な匂いがするのだと思います。その効果でしょうか、今でもコンテンツを好きになってくれた方のクチコミでユーザー数が増えています。

中: 働く女性向けというセグメントがしっかりされているので、情報収集がしやすいと感じます。

矢: cafeglobe.comは、自分がフリー編集者の時代に、世界各地で働く日本人女性の方々にインタビューをしたことがきっかけなんです。「一生楽しく働きたい」と思っている女性のための情報をネットで配信したいという思いで始めました。ですから、cafeglobe.comは箱であり、情報のたまり場であるべきだ、と。そこに行けば知りたい情報があって、豊かに生きていくための取捨選択ができる。それこそがcafeglobe.comの役割だと思って今に至ります。

中: 子育ての情報ならこの人とか、ビューティーだったらこの人、とか。このブログを読めば知りたいことが書いてあって、ここのカテゴリーでは知らないことが勉強できる・・・というように、cafeglobe.comに行けば、お気に入りのマイクロインフルエンサーがたくさんいるという感じですよね。良質なコンテンツを作り続けていくことで、感度の高い女性を囲い込んでいくという仕組みを確立されたcafeglobe.comは、まさに女性向けネットメディアのパイオニアと言っても過言ではないと思います。

矢: 女性向けのネットメディアといえば、1996年~97年ころからネットでの情報収集が当たり前になりつつありましたが、その頃ってまだ「女性向け」の情報をメインに発信している媒体って本当に少なかったんです。しかも、海外の日本人女性たちは、高いお金を払って日本のファッション誌を買ったりしないと日本の情報が得られない状況だったんですね。そういう状況を見聞きして、女性たちが住む場所にとらわれずもっと手軽に活用できるメディアがないものかと。無いんだったら自分が作ってしまえ、と。

中: そこで、起業、ウェブサイト立ち上げ、集客、と動かれるわけですよね。やはり、具体的な青写真ができあがっていたのでしょうか。

矢: いえいえ、もう、最初は「やりたい!」ばかりでノウハウをまったく知りませんでした。政治や経済といったトピックも扱いたかったので、従来の雑誌の発想ではだめだと思い、出版社じゃない、とあるIT関連企業に提案書を持ちこんだんです。そうしたら、「とてもいい企画なんだけど、会社を作ってもらわないと取引できない」と言われて、そうか、会社をまず作らないとだめなんだ、と。そこで、ビットバレーのメーリングリストに「こんな会社をつくってこんなことをやりたいのだけど情報ください!」と流したんです。そうしたら、嵐のように返信がありまして。

中: それは矢野さんの情報発信力がなせることだと思うんです。情報は発信されるところに自然と集まってくる、というのは日々のマーケティング活動の中で私も実感しています。

矢: ネット業界の方は、まさに情報を発信すれば自分のところにまたかえってくることの価値をわかっているわけですよね。だから、私のようなものにも、惜しみなく情報をくれる方が本当に大勢いらっしゃって・・・。1999年8月に投げたメールからすべてが動き出しました。

中: そこからcafeglobe.comの立ち上げまで4ヶ月ですか。

矢: はい。1999年に11月25日に会社を設立して、12月20日にサイトオープンです。とにかく99年中に立ち上げることが大事だと思って、がむしゃらでした。こんな素人の自分ですら考えつく案ですから、半年遅れたら大手が参入してきて勝負できない!と感覚的に思ったんです。

「金融とITリテラシーを高めなければ、私たちは絶対に損をする(矢野)」

中: 矢野さんは、2007年にお子さまをご出産されて、今はワーキングマザーとしてもご活躍されています。ソーシャルメディアがある時代の子育てを、ネットの最前線で働く立場でどのように感じていらっしゃいますか?

矢: 情報量が圧倒的に違いますよね。私もTwitterであれば、子育て関連のハッシュタグ、#wmjpや#kosodate、#hoikuなどをよく覗いたりしています。 ブログなりTwitterなりで子育ての悩みを打ち明けたり、情報を求めたり、思いの丈をつぶやいたりして、今のお母さんたちはストレス発散や育児の喜びを共有しあったりしているんじゃないかなと感じます。

中: ソーシャルメディアをうまく活用している女性は、母であってもそうでなくても、仕事と人生のバランスをうまく取ることができているのかもしれないですね。特に、ワーキングマザーであれば、やはり仕事と育児の両立で悩むこともあるでしょうし、皆が皆、子育ても仕事もいきなりうまくできるわけではないですし…。

矢: デジタルデバイドという言葉に象徴されるように、情報に行きあたらなくて機会損失をしていることが多いと思うんですね。自分自身を振り返ってみると、中学、高校のときに「13歳のハローワーク」のような、ああいう本に出会っていたら良かったのにな、と思うんです。女性はそんなに真剣に職業のことを考えなくてもよい、と親は思っていましたし、私も流されていたと思います。だから、どういう仕事を選ぶべきかという話を真剣にはしたことがなかったですし、いざ就職をするぞというときにも、こういう仕事がしたいという主体的な考えはあまりなかったですね。強いていえば、演出の仕事をしたいなと漠然と思っていましたが、これがまた日本ではごく少数すぎて、誰でもなれるという世界ではないですから…。

中: 確かに学生時代には親と仕事や職業について、話さないですね。だから、就職をするぞという時点で選択肢も何も、白紙という。

矢: cafeglobe.comで政治経済をやらなくてはと思ったのも、政治や金融、そしてITといったリテラシーを高めなければ、何年後、何十年後に、このままでは私たちは絶対に損をすると思ったからなんです。なので、ライフネット生命が「子育て世代のために」と20代、30代の人々を主なターゲットにしていることに共感しました。平均所得を見ても20代、30代が高齢者を下回っているというのは出口社長がおっしゃっていることでもありますが、だからこそ、子育て世代は生活に必死だし、真剣ですよね。生活のためにも彼ら子育て世代が金融・IT知力を身につけることは避けられない課題だと思います。

中: 家計が厳しいからこそ、理解できないまま保険に加入して月々何千円、何万円と払うことに対する疑問をしっかりと持っていらっしゃいますよね。事実、ライフネット生命を応援してくれるのは、もちろん幅広い世代の方々ではありますが、子育て世代でネットの利便性を実感している方々が中心です。ネットやくちこみでライフネット生命という会社は保険料が安いということ知り、すぐに携帯電話で保険料を見積もる、という彼らの行動の早さを目の当たりにして、若い人々の“比較して検討する”という意識の高さに、ライフネットのような小さな保険会社に未来はあるな、と思いました。

矢: 女性、男性、年配、若い、に限らず、「情報を知り、自分が選択をする」ということの積み重ねは、生きていくうえで大事ですよね。ライフネットさんが台頭してきたことで、私たち消費者は保険の選択肢が増えたわけで、ありがたいことです。

中: そう言っていただけると本当にうれしいです。ライフネット生命がまずやらなければならないこととして、認知度をもっともっと上げて、多くの人に新たな選択肢として知っていただきたいと思っています。ひいてはそれが、一人ひとりの生命保険選びに役立つはずですから。

「生命保険は、安心して働くためのものでもある(中田)」

矢: 今年、ムハマド・ユヌスさんを囲む会というのがあり、ソーシャルビジネスの役割についてユヌスさんにお話ししていただいたのですが、ソーシャルビジネスというのは次の3つだとおっしゃられたんですね。ブレイクイーブンであること、社会的課題を解決すること、持続性があること。2つ目の「社会的問題を解決すること」というのが、自分の中でのずっと大きなテーマでもあるのですが、ライフネットさんの「安心して子どもを産み、育てられるために保険料を安くする」というメッセージも同義だな、と。

中: 生命保険は、もちろん万が一のときのリスクヘッジという役割なのですが、実は、死ぬまで働き続けるための、安心して働くためものでもあるんですよね。ですから、必要最低限の保障を必要最小限の保険料で用意して、他のことにお金を使っていただきたいという思いが我々はすごく強いんです。

矢: きちんと自分のライフプランを考えずに、また、ライフステージを考慮せずに、ずっと同じ保障内容のまま保険を見直さずに保険料を払い続けているという人が多いという現状もまた、社会的課題と言えるのではないでしょうか。生命保険は、何十年前のライフスタイルを元に内容が作られていて、そこから進化しているとは言い難いものもありますよね。

中: 女性が一生働いて税金を納める、という在り方を我々は当たり前と思っているので、多様な生き方に即した生命保険があってもいいのではないか、と。むしろ、生き方にあわせて生命保険を選ぶことが自然であってほしいので、ライフネットの保険商品と考え方が世の中に浸透することが、人々にとっての何か一助になればいいなと思っています。そのためにはライフネットを知ってもらうことが肝心なので、マーケティングも認知度をあげる施策を中心に、行脚のような草の根活動含め、試行錯誤しています。

矢: やはり、草の根が一番ですよね。

中: 自分たちがいるところはネットなんですけれど、やはり地道な草の根活動でライフネットを知ってくださった方が、より強く共感してくださるのは確かですね。

矢: まさにいま話題のマーケティング3.0ですね。

中: ご契約くださる方も増えて、まずまずは手応えも感じていますので、立ち上げ3年目に突入したばかりですが、これからもマーケティング3.0の意識は持ち続けていきたいと思っています。

矢: マーケティング3.0的考えで、ユーザーが幸せになるための取捨選択にはcafeglobe.comが取り扱っているような情報だけではなく、生命保険も含まれているわけですよね。 結婚して母になって、キャリアアップをして・・・という人生を女性が送っていく中で、生命保険もその人と一生のお付き合いですから。

中: そうですね、一生の中に、生命保険の情報は必要不可欠だと思います。ライフネット生命の取り組みを通して、女性たちの生命保険リテラシーアップにつながる情報を提供できればうれしいです。

矢: ぜひ何かコンテンツを作りたいですね。一緒に金融リテラシー向上のためにがんばりましょう。

中: こちらこそよろしくお願いいたします!

(写真)対談後には出口もごあいさつをさせていただきました。

※現代マーケティング論の第一人者フィリップ・コトラーが唱えるマーケティング3.0は「人間中心主義」。人間中心主義のマーケティングとは、顧客を単なる「消費者」としてではなく、多元的で能動的な存在、価値の創造に積極的に関わろうとする人間として理解し、そのような顧客のニーズに応えることを意味する。そのようなマーケティングを実現するには、環境・健康・社会問題に取り組む企業の社会的責任を果たすことも重要な要素となる。





矢野貴久子(やの きくこ)さんプロフィール

株式会社カフェグローブ・ドット・コム 代表取締役社長

1985 年4月、株式会社日経BP入社。日経BP社を退職後、1986年より『Oggi』、『FIGARO japon』をはじめ多数の女性誌の編集者として活躍。1999年11月に青木陽子、南ゆかりの3名で株式会社カフェグローブ・ドット・コムを設立、代表取締役に就任(現任)。2002年、日本能率協会マーケティング総合会議企画委員に就任し、2004年にはデジタルハリウッド大学院客員教授に就任(現任)。


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