真っ正直インタビューの第14回目は、ちょっと趣向を変えて、出口が20年以上も散髪をお願いしているという理髪師の小島さんにお話しを伺いました。当日は、出口が散髪をしてもらいながらの一風変わったインタビューに。なぜ、20年以上もこの理髪師さんを追いかけるのか、その謎がわかったような気がします。
出口(以下、出) : よろしくお願いします。いつもとは、勝手が違いますね、ちょっと緊張しています。このお仕事を始められて何年くらいになるんですか?
小島(以下、小) : 20歳のときに、理容学校に入りましたから、それからだともう42年ですか。
出 : 42年はすごいですね。僕は理髪店のこの懐かしい匂いが大好きなのですが、どうして理髪師になろうと思ったんですか?
小 : 僕は工業高校の機械科の出なんですけどね、高校卒業後は、しばらく仕事をしていたんですが、なんかそこがイヤになったんでしょうね。もともと自分で何か作ったりするのが好きだったのかなぁ、床屋もいいなあなんて漠然と思って、理容学校に入ったんです。
出 : 最初はサラリーマンをちょっとやられたんですね。
小 : 2年弱ですけどね。
出 : 初めてお会いしたのは、日比谷のお店を開かれたときですよね。あれはおいくつぐらいだったんですか?
小 : あれは・・・38歳かな?今から何年前だろう。
出 : 道端でビラか何かを配っておられて。
小 : あのときは、経営者自ら率先して、皆でチラシ配りをしてましたからね。
出 : 1000円引きか何かのチラシですよね。それを見て、僕は行ったんですよね。
小 : あれからもう20数年は経ってますよね。
出 : 1000円割引に惹かれて入ってから、日比谷、八重洲、そして今の台東区と場所が変わっても、ずっと追いかけ続けているわけですけれども。なんでそうなのかというと、上手く説明できませんが、安心できるし、気持ちがいいというのがあるんですよね。
小 : 結構、今でもこっちまでいらしてくださる方はいますねぇ。
出 : あのころから追いかけていらっしゃるお客さんって、他にも結構いらっしゃるんですか。僕も理由がよくわからないんですけれど、ついつい来たくなってしまうんです。なんでお願いし続けたくなるんでしょうか。他のお客さまはどうおっしゃっていますか?
小 : 直接、お客さまに聞いたことはないんですけど、まあ・・・ご縁と言いますかねぇ。20数年近く通ってこられる方は、よそへ行くのが、もうめんどうくさいというか。きっと、そういう感じなんでしょうね。
出 : 僕は、ロンドンに勤務していた3年間がブランクになるんですが、それでも、東京へ会議で帰ってきたら、やってもらっていた気がします。
小 : 人に頭を任せるっていうのは、やっぱり、慣れていたほうが精神的に安心できるんじゃないですかね。
出 : 生命保険会社も安心できないと契約しようと思いませんよね。安心感みたいなものがきっと大事なんでしょうね。
小 : そうですよね。気にしなくて済むっていうか。
出 : 新しい会社を作って、良い会社かもしれないけれど、まだ信用とか安心感みたいなものは出てきませんね、とよく言われるんですよ。でも、作ったばかりで、しょうがないところもありますよね。
小 : スタッフそろえて設備を充実させたって、お客さんに来ていただかない限りは、内容がわからないわけですからね。何も知らないでは評価のしようがないですもんね。日比谷のお店は、高層階にあったので、場所柄、なかなかお店を知っていただける機会がなかったものですから、一所懸命チラシ配りをしていたんです。
出 : ビルの5階でしたよね。
小 : ティッシュ配りやらチラシ配りで、まず「そこにある」ってことを知っていただかないと始まらない、と思ってやっていましたね。
出 : ライフネット生命も、お店はインターネットの中に1軒しかありませんから、まず、知っていただくことが大事で、社員でカード配りをしたりしています。
小 : こういうところ(台東区)だと、道を歩いていてフラッと入っていらっしゃる人もいますけど、ビルの5階じゃ、お客さんの紹介とかそういうきっかけがないとなかなかねぇ。
出 : いくら良い店があっても、まず、あることを知ってもらわないといけないっていうのは、保険会社と一緒ですよね。
出 : こういうお仕事されていて、何が一番おもしろいというか楽しいと思われますか?
小 : やっぱり、お客さんが満足して帰っていただくことかなぁ。お客さんに満足を与えられるってことが一番大きいんじゃないかと思いますね。
出 : 僕はいつも大満足して帰っていますよ。ロンドンにいたときは、忙しかったので一番近くの床屋さんに行ってたんですよ。怖い顔をしたおじさんがニコリともせずに、15分かそこらで髪の毛をボボボッと切って、ハイ終わりっていう。
小 : 欧米はそういうやり方のお店が多いみたいですね。最近は日本でも増えてきましたけど。
出 : えぇ、だから、落ち着かなかったですよ。
小 : 味気ないっていえば、味気ないですよね。切るだけ切って一丁あがり、みたいなね。とにかく規定の時間内に頭を仕上げるっていう・・・。仕上がり具合がどうのこうのって言っていられないような感じでね。私の場合は、あとでもっとこうすればよかったっていうのが通用しないと思ってやっているので、お客さんをそうは簡単には帰せないですよね。お客さんが急いでいて、「もういいよ適当で」と言う場合もありますけどね。

出 : 僕たちはネットでビジネスをやっているので、お客さまに満足していただけたかどうかが、その場でじかにはわからないんですよ。だから、お客さまとの集いを開いたりして、できるだけ、直に触れあう機会をつくろうと務めているんですが。ところで、これまでお客さまが満足しないで帰られたことはあるんですか?
小 : ありますよ。感覚の違いというか、相性が合わないというか、ね。「適当にやって」と任せられて、仕上がりがなんとなく気に入らない、とかね。そういう方は二度と来られないですね。ただ、こちらがなんとなく納得できないときでも、お客さまがとても気に入ってくださる場合もありますね。
出 : たとえば、男女の仲でも最初の第一印象が良い・悪いとかいろいろありますが、それと同じようなものかもわかりませんね。
出 : 最初のころから客の「カルテ」を作っていらっしゃいましたね。
小 : ええ、やっぱり忘れますからね。どういう感じでやったとか、注意点は何かとか。もちろんカットの仕方がメインですけれど。お客さんの特徴でいらっしゃるとか。たとえば、失敗したときも、次回に繰り返さないように。
出 : そういう意味では、顧客管理カルテですね。
小 : そうですね。カルテがあれば違う人が担当をしても、それなりにできるんでね。あれは床屋関係の出版社が出しているカルテなので、昔から使っている人はいますね。
出 : でもあまり見かけたことがないですね。
小 : まあ、お客さまに見られたらあまり良くないですからねぇ。見られてもわからないように、やんわりとメモは書いたりはするんですけどね。あと、お客さんによっては、名前だとかを言われない方もいるので、そういう場合にもお客さまを特定できるようにはしてあります。いちいち、お名前なんでしたっけ?って聞くのも聞きにくいですし。
出 : 僕たちの会社では、苦情をいただいたりすると、必ず記録を残しておきます。やっぱりお客さまのヒストリーは大事ですよね。

小 : 同じ過ちを繰り返すのは避けたいですよね。
出 : もうひとつ印象に残っているのは、初めて行ったときにお釣りをもらったんですが、確かお釣りがぜんぶ新札だったんですよ。
小 : あ、そうですね。あれは、お客さんでホテルの関係者の方がいて、ホテルの金庫室に行くと両替用に新札をきちんと用意をしている、と教えてもらったんですよ。ホテルのお客さんへはそういうことをやっているんだから、ここもホテルで両替をしてお客さんには新札でお釣りを渡したら、その方がお客さんも気持ちがいいでしょ?って助言をいただいたんですよね。ですから、ホテルへ行って両替機使わせていただいて、両替していたんですよ。
出 : ちょっとした工夫かも知れませんが、僕にはとても強い印象が残りました。
出 : この5月に開業1周年セミナーをやったんですが、お客さまが帰るときの顔つきを見ると、満足されたかどうか大体わかりますね。僕たちはネットビジネスなので、直接お客さまの顔が見える機会できるだけ大事にしたいと思っています。
小: ネットだと結果だけがすべてになりがちですからね。
出 : 保有契約件数とか、やっぱり結果の数字はとても大事です。顔が直接見えないだけにお客さまが増え続けることが一番大事だと思っています。
小 : 不景気だから、いろいろみなさん保険の見直しをして、ちょうど時期的にはチャンスというか、お客さまが増えるころなんじゃないですか?
出 : そうなんですけどね、開業1周年セミナーのときにも「良い会社なんだけど、できたばかりで不安だから、安心できる一言をください」という方がいました。でもなかなか一言では言えないですね。
小 : 口でならなんとでも言えますからね。やっぱり実績でしょうね。私みたいにパソコンを触ったこともない人間もいますから。
出 : この6月から携帯電話でも申し込みができるようになったんですけど。
小 : 携帯電話だったら、インターネットになんとかアクセスできるので、私でもできそうですね。
出 : じゃあ、ぜひ、携帯でライフネット生命のお店を訪ねてみてください。
小 : 携帯も、まだ自分じゃメールもできないっていう程度で、ははは。携帯で検索くらいはできるんですけどね。
出 : 僕も今でもネットは苦手で、最近、Twitterというものを始めたのですが、すぐわからなくなって、若いスタッフにどうしたらいいの?って聞いているくらいですから。たいしたことないですよ。今日はどうもありがとうございました。すっきりしました。
小 : また、きてください!
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