ライフネット生命保険
デグチがWatch 生命保険業界のオピニオンリーダー・出口治明が、生保について鋭くやさしく語ります!

生命保険業界のあしたを想う

投稿者:
出口治明

損害保険会社が大統合され、メガバンク同様、3つのメガ損保グループが誕生する運びになりました。
メディアでは「次は生保の番」とか「相互会社のままでは大統合が難しいので、株式会社への転換が進むのでは」といった観測記事がよく見られます。生命保険業界についても、銀行や損害保険同様に業界の再編が必要なのでしょうか。

私は必ずしも再編・統合が必要であるとは思いません。理由は3つです。


まず第一に、日本で営業している生命保険会社は46社ありますが、この数が、外国と比べて圧倒的に少ないからです。
例えば、アメリカは、市場規模(保険料収入)は倍近くありますが、1000社以上が営業しています。英国は市場規模がほほ同様で200社以上、フランスやドイツは、市場規模はわが国の半分から3分の1程度ですが100社以上がそれぞれ営業しています。
再編・統合以前に、日本ではまだまだ、新しい生命保険会社の参入が望まれる状況であると思います。


第二に、なぜ、わが国では、大統合が簡単に行われるのでしょうか。それは、ひとえに同質的な競争を行ってきたからだと思います。
金太郎飴構造の競争が行われてきたのであれば、不況になったのだから合併して、スケールメリットを享受しよう、という発想は容易に生まれてきます。
異質のまったく違ったビジネスモデルでの競争が行われてきたのであれば、合併しても、簡単にスケールメリットが生じるとは限りませんから、今後、業界が競争を歓迎し、競争によってもたらされる成果を消費者に還元するのであれば、そもそも大統合という発想自体が生まれてこないように思います。


第三に、これが一番大切なポイントですが、消費者にとっては、会社数が多くかつ異質の競争が活発に行われ、比較情報が行きわたって「よりどりみどり」で自由に好きなものを選べるという状態が一番望ましいのではないでしょうか。


私は、以上のように考えますので、大統合・再編より「新規参入が増え、異質の競争がもっと活発に行われること」を望んでいます。

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コメント一覧

いつも出口社長のこのコーナーを楽しみにしております。

全く同感です。多くの都市銀行が合併しメガバンクなどと呼ばれ出したとき、なんでこうなるの?と思ったものです。しかも、その合併劇に乗り遅れまいと最後のころは、相手構わず、なりふり構わず合併した銀行などの迷走をみると、余りにも節操が無さ過ぎて、怒りを通り越して笑ってしまいました。日本の最高学府のトップ校を卒業された方が沢山いるにも関わらず、この始末…。

意地やプライドで経営は出来ない-。今はスケールメリットを最大限に活かした合併が最適-。と合併当事者は言うものの、それでは、その後において本当にスケールメリットを活かして経営が改善されたかというと、それも疑わしい…。

さて、保険業界において求められているのは、本当に合併によってスケールメリットを出すことなのだろうか-? イヤッ違う!! 今、保険業界に求められているのは、競争によって、より良い保障商品を開発して、消費者のニーズに適うことだと思う。

かつての護送船団方式にしても、今回の合併にしても、消費者保護、消費者ニーズに適うためにとは名ばかりで(隠れ蓑にして)、ちっとも消費者のことは考えていない、自己中心的なものであると思います。

真に企業や業界の発展・成長・永続を考えるならば、経営者達が今やらなければならないことは、消費者本位で、他社に負けない保険商品の開発と発売以外に策はないと思う。そして、そのために必要なことは、合併ではなく競争だと思うのです。競争によって、より消費者が望むもの(安くて、保障が大きい)に近ずいていくのではないでしょうか。

そして、意地やプライドで経営は出来ない-。と言った経営者がいましたが、少しぐらい意地があっても良いのではないでしょうか?大合併が囁かれる生保業界で、メガ生保○○が「独活(うど)の大木」とならないことを祈るばかりです。今は、「山椒は小粒でもピリリと辛い」ライフネット生命が、単独でメガ生保に勝る日がくることを願うばかりです。

投稿者:
sugiyamahayato
投稿日時:
2009年03月18日 15:20
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