明治屋の広報誌「嗜好」が、刊行100年を機に、休刊となりました。
企業の広報誌としては、出色の出来で、ここ20年ほど、僕の1番の愛読誌でした。
100年続くこと自体大変なことですが、「嗜好」が多くの人々に支持されたのはその品質の高さだと思います。
すなわち、編集方針が不動で揺るがず、どのページにも、こまやかな神経が行き届いていました。
ライフネット生命も、100年続く企業を目指しています。そのためには、「正直に経営し、お客さまに、わかりやすく安くて便利な商品・サービスを提供し続ける」という基本方針を堅持するとともに、保険本来のあるべき姿に徹底的にこだわって、日々の「カイゼン」をきめこまかく続けていくことが1番大切だと、改めて感じた次第です。
暑さも日増しに厳しくなってくる今日この頃です。
皆さん、どうか、体にはくれぐれも気をつけてください。
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はじめまして。生命保険会社で働いています。このブログを読んで、ウチは120年続いている会社だけど、あと100年続く企業にしたいって思っているのは何人いるかなと思ってしまいました。新しい会社特有の情熱が羨ましくもあり、一方で、自分たちも負けてられないなと感じます。自分の会社の社長とは話をしたこともないのに、よその会社の社長にこんなコメントができてしまうのは、やはりblogの力ですね。今後は、生命保険業界にもっと辛口のブログを期待しています!
かんさいさま
メールをどうもありがとうございました。
確かに、インターネットは時間や空間を軽々と越えてしまいますね。
でも、そのおかげで、こうして皆さんとお話できるわけで、とても嬉しく思います。
これからも、よろしくお願いします。
出口社長(先生)様 はじめまして。 商学部で学ぶ学生です。「生命保険入門(岩波書店)」を読みました。生命保険の仕組みがやさしく解説されていて非常に良く理解できました。特に以前から、死亡保険の保険料の決め方ってどういう風にやっているのか興味があったのですが、第3章(17ページ~)を読んで、非常にわかりやすく説明されていたので、レポート作成に役立ちました。
ただ、学校の試験で平準保険料を求める問題が出たのですが、不正解になってしまったようです。それは、生保標準生命表(死亡保険用)を用いて計算しなければいけないところ、僕は(年金開始後用)の死亡率を用いて計算したため、保険料がクラスメートの回答より安くなってしまったからです。
そこで、素朴な質問です。
厚生労働省が出している完全生命表や簡易生命表、それに生命保険会社の生保標準生命表(死亡保険用)とか生保標準生命表(年金開始後用)とか、第三分野用標準生命表等々、色々な生命表がありますが、生命表毎に同じ年齢、同じ性別でありながら何でこんなに死ぬ確率が違うのでしょうか? もしかすると、生命表は色々な保険会社が集まって作っていると聞きましたから、都合の良いように、死亡保険の保険料を決めるときは、死亡率が高い死亡保険用の標準生命表を用い、年金や第三分野の保険の保険料を計算するときは死亡率が低い標準生命表を用いることによって、保険会社が儲かるように生命表を操作しているのでしょうか?
出口社長が「正直な生命保険会社を目指す」と言われれば、言われるほど、昔からある保険会社は嘘をついているのではないかと思ってしまいます。さいころを1000回振れば、1~6の数字がほぼ均等に出ます。これが確率だと思います。生命表毎になんで死ぬ確率が違うのかに疑問を感じて質問しました。 よろしくご指導願います。
生命保険入門者さん、
メール、どうもありがとう。熱心に私の書いた本を読んでいただいて、とてもうれしく思います。難しい質問ですので、回答も少し長くなりました。
生命表ごとの死亡率の違いですが、大きく以下の2つの要因から、数値が異なってきます。
1. 確率を算出する際の、分母と分子の違い
2. 法制の違い
いずれも、お客さまが安心して保険に加入いただけるよう、数学的理論に基づき健全な保険サービスを運営していくために、異なる生命表が利用されています。
1. 確率を算出する際の、分母と分子の違い
1-1. 分母となる、対象サンプルの違い
国民生命表:全国民対象
標準生命表:生命保険加入者のみ
⇒生命保険では加入者の公平性を図るため、加入時に健康状態など一定の制限を設けているため、一般的には加入者のみを対象とする標準生命表の方が、国民生命表より低い率になります(これを「選択効果」と言います)」
1-2. 分子となる、『死亡』に含まれるケースの違い
国民生命表:死亡のみ
標準生命表:死亡、および高度障害状態
⇒生命保険では、高度障害状態になった場合にも保険金をお支払いします。したがって、標準生命表には高度障害状態になる場合も合算して算出します。
また、死亡保険では予定死亡率から予測される死亡数より実際の死亡件数が多くなると保険支払額が大きくなり、保険会社運営にも大きな影響が出るために、過去の一定期間の死亡率実績をベースに、数学的危険論に基づく、安全割増(リスク・マージン)が加算されています。
※作成過程は、日本アクチュアリー会発行の「標準生命表の作成過程」に詳しく記載されています
2. ルールの違い
2-1. 算出対象の違い
責任準備金:標準生命表を用いることが定められています
保険料計算:標準生命表の使用義務はありません。
各社における被保険者集団について実際に経験した死亡統計に基づいて算定、算出された経験死亡表(経験表)が用いられることもあります
2-2. 商品性の違い
例.第三分野商品
医療政策等の外的要因や当初の想定を超えた契約者の行動の影響を受けやすいこと、また日本では終身保障タイプが主流となっているため保障期間が長期にわたることといった長期的な不確実性が内在しているため、責任準備金について、責任準備金の計算の基礎となるべき係数が別途、定められています。
同様に、年金保険や外貨建ての保険など、商品性により、対応するリスクに応じて個別に数学的理論に基づいた調整を行うことが定められています。
やや教科書的な回答になってしまいますが、今後の更なる検討の一助となれば幸いです。